TOP > 骨盤矯正の基礎知識 > がに股で歩き続けると、内股で歩き続けるとどうなるの?

がに股で歩き続けると、内股で歩き続けるとどうなるの?

がに股歩きとは、膝が外側に広がって折れ曲がったまま歩いている状態や、脚が外側に向かって開いたかたちで歩いている様子の事です。

とくに女性は、小さい頃お母さんに「がに股歩きはやめなさい!」などと言われた記憶はありませんか?男性であれば、男性的に見せたり強そうに見せたりするために、多少がに股気味に歩く事もあるかもしれませんね。でも女性の場合は、脚を開きながら歩く仕草は、はしたなく見えてしまうことのほうが多いようです。

 がに股歩きははしたないだけではありません。がに股歩きを続けていると、骨盤が外側に引っ張られ、どんどん後ろ側に倒れてしまいます。骨盤が後ろに引っ張られ締め付けられて行くためお尻はちいさくなりますが、いわゆる「きゅっと上がった引き締まった小尻」ではなく、だらんと下がった四角い印象のお尻になってしまいます。

なお、骨盤が過剰に締め付けられると、中にある内蔵、とくに腸のはたらきが鈍り、便秘やぽっこりお腹などを招き、体に老廃物をためこみやすくなるため代謝が落ち、冷えなどの原因にもなります。

 そんな見た目にも美容にも健康にもよろしくないがに股。もちろん、女性で「わざわざがに股で歩いている」という人は少ないと思いますが、「がに股傾向にあるかどうか」は心配ですね。

 がに股かどうかをチェックするには、ポイントは「膝」です。

 まず、脚をそろえてまっすぐに立ってみてください。できれば垂直な壁に背中をつけて立ちましょう。
脚をまっすぐに伸ばして、太もも・膝・くるぶしの3点がくっつくように意識して立ってみましょう。その状態で、両脚の膝がくっつかずにOの型に隙間が開いている方は、がに股か、あるいはO脚の可能性が高いです。

 「ということは、がに股もO脚も、脚がOの字に開いている状態だから同じこと?」と思われがちですが、じつは違うものです。いわゆるO脚は、大腿骨が内側にねじれた状態。そのため骨盤は前側に傾いて、どんどん開いてゆきます。いっぽうがに股は、大腿骨が外側にねじれることで起こります。そのため骨盤は後ろに傾くのです。

 がに股とO脚の見分け方は膝の向きを見てください。O脚の場合は膝頭が内側にねじれており、がに股の場合、膝頭は外側を向いています。

 治療ですが、O脚の場合は主に股関節のゆがみやズレが原因である場合が多いため、そのズレを元に戻せば改善するケースが多いです。しかし、がに股の場合は股関節を横方向に動かすのが癖になってしまって生じているため、股関節そのものが変形してしまっていることが少なくありません。治療院などで適切に処置を行うことが大切です。